top of page
358291700_1003256521041546_1583317738588474227_n.jpg

坂田新聞店

今回のインタビューを通じて

坂田社長のバイタリティーと経営者としての本質を終始感じ取ることが出来ました。坂田社長の目線は「常に先を見通す」「先手先手を打つ」「人を大切にすること」を軸に考えられている。そんな印象を私どもは受けました。

​坂田社長の事業に対する視点をぜひ皆様もご一読ください。

坂田新聞店とは

有限会社坂田新聞店は栃木県宇都宮市に位置する信頼の新聞販売店で、1960年の創業以来、宇都宮市内を中心に1,000軒以上の家庭や事業所に新聞を配達しています。

坂田新聞店では、毎日新聞、読売新聞、朝日新聞、日本経済新聞、産経新聞、日経新聞の6種類を取り扱っています。

これらに加えて、雑誌、書籍、切手、印刷物なども販売しております。

新聞配達は朝7時から始まり、新聞の訂正や休止の申し込みも随時受け付けています。さらに、お客様の要望に応じて新聞の配達方法を調整し地域に愛される企業です。

坂田新聞店の特徴は広範な配達エリア、早朝の配達開始、新聞の訂正や休止の手続きの容易さ、およびカスタマイズ可能な配達方法です。

お客様の新聞生活を全力でサポートしています。

新聞の販売店を始めることになったきっかけ

新潟で新聞の販売店をやっていた叔父(祖父)は新潟県の毎日新聞の草分けでした。

ですが、昭和の当時は新聞が普及しておらず、新聞を広く知ってもらうために、地元の名士の方に協力を仰ぐ形で祖父が新潟で事業として始めました。

その後、事業拡張する際に祖父が新潟で販売店を開始することになり、そのときに父(父方の祖父が若くして亡くなり、その後を継いでいた娘婿の父)に白羽の矢が立ちました。
創業した父が、私が12歳のときに亡くなったため、事業としてたたむという選択肢もありましたが、母が息子(私)に引き継がせたいという思いから、10年間2代目として母が事業を継続し、

私が3代目として引き継ぎました。

358057755_109850502148651_4817231735028344858_n.jpg

3代目として、引き継いだ際にどのような苦労が?

私は母が2代目として継いでいた会社に

大学を卒業直後に役員として加わったため、当時の従業員からはあまりよく思われなかったですね。

当時の従業員には戦争から帰ってきた人たちもいて、なかなか言うことを聞いてくれない人が多かった原因です。
新聞の仕事は朝も早く、従業員は直ぐに「辞めたい」とか「休みたい」とか「給料上げてくれ」しか言わなかった。

辞めたいという人を引き止めると結果的には他の社員への影響も大きくなるため、半年で4人辞めてもらいました。結果として人が足りなくなったため、自分で新聞を配達することになり、それから配達チラシや集金の作業も自分でやり始めました。色々とやり始めると見えてくることがあり、そのときは配達チラシの作業場が汚くて、まずは黙って掃除して綺麗に整えることから始めたら、その姿を見ていた従業員が徐々に自分に付いてくるようになってきました。

他にも従業員の方が継続して
働かれている要因とは?

社員を大切にしているところです。

その一つとして固定給ではなく、敢えて歩合制にしていることがあります。

新聞の配達という仕事は、配達先が届けにくい場所だったりすることもあるため、従業員によっては配達をサボる(楽にする為に、そこを配達しない)人も出てきます。

それを防ぐという観点でも歩合制することでやりがいをもたせると同時に、未配達となるところを無くすということ実現しています。
 また、従業員の待遇を良くしています。

新聞は実は人とのコミュニケーションが大切な仕事です。見すぼらしい暗いイメージの配達員が配達に来たら、お客様は大丈夫かな?と思ってしまいます。

逆にお客様との信頼関係を構築することが出来れば、昔で言う御用聞きのような立場になれますし、そうなると色々なことが新しく生まれるし、売上も落ちなくなります。
 あとは毎日夜中1時半に現場に出ていることでしょうか。何をするわけでもないけど、トップが現場に出ることで現場が締まっていると思います。
 他にはワーストランキング制度という制度を入れたことです。普通は良い方のランキング制度というのを作りますが、新聞は不着(新聞の届け忘れ)と継続的な契約が出来ているかという2点が重要になるので、この2つを基準に悪い状況なっていないかをチェックしていました。会社としては継続的な契約が出来ていることが重要ですし、不着がないことが必須です。
もう1つは、新聞の販売店はサービス品を提供することで新規のお客様を獲得するという一般的な方法がありますが、これを新規のお客様だけでなく、全てのお客様に対して(同じサービス)行うことにしています。サービス品を提供することで契約してくれることもありますが、そういう方は常に契約を変えられてしまうリスクがあるため、そこに注力しなくなることで全体的な定着率がアップします。新規のお客様だから大切にして、既存のお客様だから大切にしない、ということはなく、全てのお客様を大切にするという考えですね。

新しい従業員の教育はどのようにされているのでしょうか?

 新聞配達はある意味、職人的な要素が多いのです。

配達する先は「ここ「と「ここ」と「ここ」となっても、

それは最初だけで、そのあとは感覚が大切になってきます。

先輩が教えて覚えられるものではないため、

入社したら直ぐにやらせて見せて、

不着が発生したときは必要な部数を

全部配達出来ずに戻ってくるため、

そこを確認して修正するという方法で

自らの自覚していく中で、

体感で覚えていくよう教育しています。
実は「少しラクしたい」という気持ちがあ
る人の方が効率的に回ろうとするので、自分で考えて行動してくれるようになると早いですね。でも「サボりたい」という人はダメですね。「ラクしたい」と「サボりたい」は全く違いますからね。
あとは新聞配達という業界の現状を徹底して伝えて、危機意識を持ってもらうようにしています。我々の価値は新聞を配ることだけではない、ということを徹底して伝えています。

息子さんはどうやって入社したのですか?

勤め人もしくはサラリーマンができないように経営者としての教育をして、継がせるようにしました。(笑)
その当時は色々な外部からの圧力的なものや業界としての関連みたいなものがありましたが、それに屈することなく正しい道を見せることで息子もついてきてくれるようになったと思います。
それに加えて、経営をする人とサラリーマンの発想の違いを伝えていたと思います。
サラリーマンはマイナス発想、経営者はプラス発想であること、この基本的な考え方の違いがあることを見せていたと思います。
サラリーマンは如何にもらった給料を減らさないようにするかを考える人で、経営者は如何にして新しいものを生み出し、プラスを作り出すかを考える人で、お金に対する見方が180度違っていることを行動で見せていました。

最後に経営者としての思想を教えてください

営者の勲章は、仮に300人の社員が居たとして、右向け右、といったときに何人同じ方向を向いてくれるかだと思います。200人が同じ方を向いてくれて、そのときにその社員の笑顔を見ることが出来たら嬉しいなと思います。
 常に感謝の気持ちを忘れず、従業員が財産であることを大事にしたいし、出会いがあるってことは偶然のことかもしれないけど、必然だと思うので働いてくていることを大切にしたいと思っています。

bottom of page